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不調があると、「早く治したい」と思うのは、とても自然なことです。
元に戻りたい。
前みたいに動けるようになりたい。
この状態を終わらせたい。
けれどヒーリング整体をしていると、この「治したい」という気持ちが強いほど、身体が緊張をほどきにくくなる場面をよく見かけます。
治したい、という思いの奥には、今の状態を否定する感覚が含まれていることがあります。
この身体はダメだ。
この感覚は間違っている。
早く変えなければいけない。
そう思われていると、身体は安心できません。
身体にとって整うとは、正しくなることでも、理想に近づくことでもありません。
安全だと感じられること。
ヒーリング整体では、「良くしよう」とはしません。
まず、今の状態をそのまま受け取ります。
痛みがあるなら、あるまま。
重さがあるなら、あるまま。
それを無理に変えようとしないことで、身体はようやく、守るのをやめ始めます。
「治したい」が強い人ほど、頑張り続けてきた人が多いことが分かります。
ちゃんとしなきゃ。
迷惑をかけちゃいけない。
止まってはいけない。
そうやって進んできた人ほど、不調を「敵」にしてしまいやすい。
でも不調は、敵ではありません。
今のやり方では、守りきれなくなったというサイン。
治そうとしなくても、整いは起きます。
むしろ、治そうとする力を緩めたときに、身体は動き出します。
「この状態でも大丈夫」
そう感じられた瞬間、整いは、もう始まっています。
治したい、を手放すことは、諦めることではありません。
身体を信頼し直すこと。
そのとき、回復は、静かに、確実に進み始めます。
回復というと、急に元気になることや、不調が一気になくなることを想像しがちです。
けれど実際には、回復はとても静かに始まります。
見逃してしまいそうな、小さなサインとして。
ヒーリング整体をしていると、「あ、今、回復が動き出したな」と感じる瞬間があります。
それは、大きな変化ではありません。
ため息が出る。
お腹が鳴る。
まばたきが増える。
手足が少し温かくなる。
それだけのこと。
身体が、もう守り続けなくていいと判断したとき、まず起きるのは、緊張がほどける反応です。
「楽になった!」と感じる前に、一度、だるさが出ることもあります。
眠くなったり、ぼんやりしたり。
それも、回復の途中。
ずっと張りつめていたものが緩むと、身体は一度、力を抜きます。
その瞬間を、「調子が悪くなった」と勘違いしてしまう人も多い。
けれどそれは、止まれなかった身体が、ようやく止まれたというサイン。
回復のサインを受け取りにくい人には、共通する癖があります。
変化を早く求めすぎること。
良くなったかどうかを、
頭で確認しようとすること。
回復は、評価される前に、起きています。
呼吸が少し深い。
昨日より、力が抜けやすい。
理由はないけど、少し安心している。
それで充分。
回復が始まるとき、身体は大きな声を出しません。
だからこそ、小さな変化に気づける余白が大切。
「まだ完全じゃない」
そう思えるときほど、実はもう、動き出しています。
回復は、静かに、確実に、始まっています。
不調が出ると、どうしても「悪い状態」だと感じてしまいます。
早く治したい。
元に戻したい。
このまま続いたらどうしよう。
けれどヒーリング整体をしていると、不調の見え方が、少し変わってきます。
身体は、不調のときほど何かを守っています。
痛みが出る。
重だるさが続く。
息が浅くなる。
動きたくなくなる。
それらは、身体がサボっているサインではありません。
無理を止めるためのブレーキです。
例えば、緊張を続けすぎたとき。
気を張りっぱなしだったとき。
思考が前に出すぎたとき。
そのまま進めば、もっと深いところまで疲れてしまう。
だから身体は、一時的に動きを制限します。
不調は、「これ以上は危ない」という合図。
守っているのは、内臓の働きだったり、神経の余力だったり、感覚そのものだったりします。
ヒーリング整体では、不調を消そうとはしません。
まず、その状態が何を守ろうとしているのかを感じ取ります。
すると、力を抜くタイミングや、休む深さが、自然と見えてきます。
頑張れる。
やれてしまう。
止まらなくても大丈夫。
そういう人ほど、身体が代わりに止まります。
不調は、敵ではありません。
味方とも言い切れないけれど、とても正直な存在。
今のままでは守れなくなるものがある。
だから、知らせてくれている。
不調があるとき、まずできることは、早く良くしようとしないこと。
何を守ろうとしているのか。
どこを休ませたがっているのか。
そこに目を向けたとき、回復は、静かに動き出します。
身体は、いつも遅れてくるのではなく、一歩先で、守っています。
整いが始まる瞬間は、意外と分かりやすいところにあります。
それは、呼吸。
気持ちが落ち着いたから呼吸が変わる、と思われがちですが、実際にはその逆のことが多い。
呼吸が変わると、あとから心や身体がついてきます。
ヒーリング整体をしていると、最初に変化が出るのは、ほとんどの場合、呼吸です。
深呼吸をさせなくても、整えようとしなくても、ある瞬間から、息が自然に下へ降りていく。
胸だけでしていた呼吸が、お腹や背中のほうまで広がると、身体は「安全だ」と判断し始めます。
呼吸が浅いとき、それは怠けているわけでも、気合が足りないわけでもありません。
身体が、緊張を保つ必要があると感じているだけ。
考えごとが多いとき。
気を張り続けているとき。
無意識に頑張り続けているとき。
呼吸は、静かに止まりやすくなります。
だから整いは、頑張って深呼吸することから始まりません。
今、どこまで息が入っているか。
どこで止まっているか。
それに気づくこと。
それだけで、身体は少しずつ、力を抜く準備を始めます。
自分の癖を知っていると、「今、浅くなっているな」と早めに気づけるようになる。
呼吸が変わると、身体の中心が戻ってきます。
中心が戻ると、整いは自然に始まる。
今日、できることはひとつだけ。
呼吸を変えようとしなくていい。
ただ、感じてみる。
それだけで、
もう整いの入口には立っています。
「しっかり休んでいるのに、なぜか回復しない」
そんな感覚を持ったことがある人は、少なくないと思います。
睡眠時間は取れている。
横になっている時間もある。
それでも、身体の重さが抜けない。
ヒーリング整体をしていると、この状態の人に共通していることがあります。
それは、身体は休んでいても、意識が休めていないということ。
頭の中で、次の予定を考えていたり、過去の出来事を反芻していたり。
止まっているつもりでも、内側では、ずっと動き続けている。
もうひとつ多いのが、「回復しなきゃ」という気持ちが強いこと。
早く元に戻らなきゃ。
この状態はダメだ。
ちゃんと休めていないのかもしれない。
そう思えば思うほど、身体は緊張を解きにくくなります。
回復は、コントロールしようとすると遠ざかります。
本来、身体は必要なタイミングで、勝手に整います。
でもそのためには、“今の状態でも大丈夫”という感覚が必要。
ヒーリング整体では、まず「何もしなくていい」状態をつくります。
呼吸が変わり、内臓がゆっくり動き出し、ようやく身体が、休んでいいと判断する。
休むことと、回復することは、同じではありません。
回復は、身体が自分で選ぶもの。
休んでも回復しないときは、身体が悪いわけでも、休み方が間違っているわけでもありません。
まだ、力を抜く準備が整っていないだけ。
今日できることは、回復しようとするのを、少しやめてみること。
それだけで、身体の反応は、変わり始めます。
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