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整ってくると、「楽になった!」より先に、違和感が出ることがあります。
軽いだるさ。
ぼんやりする感じ。
今までと何かが違うような、落ち着かない感覚。
ヒーリング整体をしていると、この反応はとてもよく起きます。
でも多くの人は、そこで少し不安になります。
「ちゃんと良くなっているのかな」
「前より調子が悪くなった?」
「このままで大丈夫だろうか」
けれど、力が抜けたあとに訪れる違和感は、悪いサインではありません。
むしろ、長く続いていた緊張が終わった証。
ずっと入っていた力が抜けると、身体は一度、“支え直し”の時間に入ります。
今まで力で保っていた姿勢。
気合で動かしていた感覚。
無意識に耐えていた状態。
それらがなくなると、一瞬、頼りなく感じる。
でもそれは、崩れているのではなく、組み替えが起きている途中。
頑張ることで安定を保ってきた人ほど、この違和感を「失敗」と感じやすい傾向があります。
力を抜く=弱くなる
止まる=後退する
そんな感覚が、どこかに残っている。
でも実際には、身体は今、無理のない形に戻ろうとしています。
力が抜けたあとの違和感は、新しいバランスを探しているサイン。
すぐに元気にならなくていい。
分かりやすい変化がなくてもいい。
少し居心地が悪いくらいが、ちょうどいい途中経過。
その違和感の先に、自然な安定があります。
だから、急いで戻ろうとしなくていい。
前の感覚に引き返さなくていい。
力が抜けたあとに訪れる違和感は、整いが、ちゃんと進んでいる証拠です。
「整いましたね」と言われたとき、何がどう変わったのか、うまく言葉にできない人は多いと思います。
痛みが消えたわけでもない。
急に元気になったわけでもない。
ただ、どこかに戻ってきたような感覚。
ヒーリング整体をしていると、
私はその状態を「身体の中心に戻ってきている」と感じます。
身体の中心とは、お腹の奥だったり、背骨の内側だったり、人によって少しずつ違います。
でも共通しているのは、力が入っていないのに、安定していること。
整う前は、意識が外に向いていることが多い。
周りのこと。
やらなきゃいけないこと。
考え続けていること。
その状態では、身体の感覚は、頭や胸のあたりに集まりやすくなります。
ヒーリング整体の途中で、呼吸が下へ降りてくると、意識も一緒に下がってきます。
足の重さを感じる。
座っている感覚がはっきりする。
お腹の奥に、静かな重さが生まれる。
それが、中心に戻ってきているサイン。
このとき、「シャキッとする」わけではありません。
むしろ、少しぼんやりする人もいます。
でも、不安定ではない。
中心があると、揺れても戻れます。
外から何か起きても、全部を持っていかれない。
意識が上に集まりやすい人ほど、中心を見失いやすい傾向があります。
考えすぎる。
先を見すぎる。
人に合わせすぎる。
そうやって中心から離れても、戻る場所を身体が覚えていれば、大丈夫。
身体の中心に戻るとは、何かを頑張ることではなく、戻れる場所を思い出すこと。
整ったあとに感じる、あの静かな安定感は、その感覚が戻ってきた証拠です。
今日、何かを変えなくていい。
ただ、今どこに意識があるかを感じてみる。
それだけで、中心への道は、もう始まっています。
ヒーリング整体は、触れずに整える時間があります。
触れていない。
動かしていない。
声もかけていない。
けれどその時間こそ、身体がいちばん忙しく動いている瞬間だったりします。
触れない時間は、身体に任せる時間。
外から何かを加えないことで、内側の感覚が前に出てきます。
力を抜く場所。
呼吸が戻る場所。
内臓が動き出すタイミング。
それらは、指示されると止まってしまうことが多い。
「こうしてください」
「ここを緩めましょう」
その言葉があるだけで、身体は無意識に、応えようとしてしまいます。
触れない時間は、応えなくていい時間。
ヒーリング整体では、変えようとしないことで、変化が起きます。
最初は、何も起きていないように感じるかもしれません。
でもよく観察すると、
呼吸が変わる。
まばたきが増える。
お腹が小さく動く。
それは、身体が自分のペースを取り戻しているサイン。
「ちゃんと反応しなきゃ」と思いやすい人ほど、この時間に、最初は戸惑います。
何も求められていない。
何もしなくていい。
その状態に、慣れていない。
けれど、触れない時間を重ねるほど、身体は自分で動き始めます。
外から整えられるより、内側から整うほうが、ずっと静かで、深い。
触れない時間は、放置ではありません。
信頼です。
身体を信じること。
余計な介入をやめること。
その選択ができたとき、身体は、ちゃんと応えてくれます。
動かされるのではなく、動き出す。
触れない時間が、整いを進める理由は、そこにあります。
気持ちが動かないとき、私たちはつい「心の問題」だと思いがちです。
やる気が出ない。
楽しいと感じられない。
前みたいに気分が上がらない。
でもヒーリング整体をしていると、その背景に、内臓の静けさがあることをよく感じます。
内臓が元気に動いているとき、人の心は、自然と反応します。
お腹が空く。
眠くなる。
ほっとする。
なんとなく安心する。
それは感情というより、もっと手前の、生理的な反応。
けれど疲れがたまったり、緊張が続いたりすると、内臓は一時的に、動きを抑えます。
消化すること。
巡らせること。
外へ出すこと。
それらを最小限にして、まずは守りに入る。
すると、心も一緒に静かになります。
感情が湧きにくい。
考える気力が出ない。
何をしたいか分からない。
それは、怠けているわけでも、気持ちが弱っているわけでもありません。
内臓が、「今はエネルギーを使いすぎないで」とブレーキをかけている状態。
心で何とかしようとする人ほど、内臓の疲れに気づきにくい傾向があります。
気合いで動こうとする。
前向きに考えようとする。
理由を探そうとする。
でも、内臓が静かなままでは、心だけを動かすことはできません。
ヒーリング整体では、感情を無理に引き出そうとはしません。
まず、内臓の動きが戻るのを待ちます。
呼吸が深くなり、お腹が温かくなり、小さく音が鳴る。
そのあとで、気持ちは、自然とついてきます。
心が動かないときは、何かを変えようとしなくていい。
まずは、身体が動きたがっているかどうか。
内臓が静かなとき、心もまた、休んでいるだけ。
動き出すタイミングは、ちゃんと身体が知っています。
何かが起きたとき、私たちはまず、言葉で理解しようとします。
なぜこうなったのか。
原因は何か。
どうすればいいのか。
けれど実は、身体は言葉よりずっと早く、すでに気づいています。
調子を崩す前。
気持ちが追いつかなくなる前。
身体は、小さなサインを出しています。
なんとなく重い。
理由はないけど疲れる。
呼吸が浅い気がする。
同じところが、何度も張る。
それを、「気のせい」「まだ大丈夫」と頭で処理しているうちに、身体の声は、少しずつ大きくなっていきます。
ヒーリング整体をしていると、「自分のことが分からない」と話す方ほど、身体の反応がとてもはっきりしていることがあります。
触れる前から、呼吸が浅い。
力が抜けない。
内側が忙しい。
言葉では整理できていなくても、身体はすでに、状態を教えてくれている。
感じるより先に、考えるタイプの人ほど、身体のサインを後回しにしやすい傾向があります。
ちゃんと理由が分かってから。
納得してから。
説明できるようになってから。
そうしている間に、身体は一人で、頑張り続けてしまう。
整いが始まるとき、言葉が増えるわけではありません。
むしろ、考えが一瞬止まる。
説明しようとする気持ちが緩む。
そのとき、
身体はようやく主導権を取り戻します。
分からなくてもいい。
言葉にできなくてもいい。
今、どう感じているか。
それだけで、充分な情報です。
身体は、いつも先に知っています。
あとは、追いついていくだけ。
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