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整いが始まる瞬間は、意外と分かりやすいところにあります。
それは、呼吸。
気持ちが落ち着いたから呼吸が変わる、と思われがちですが、実際にはその逆のことが多い。
呼吸が変わると、あとから心や身体がついてきます。
ヒーリング整体をしていると、最初に変化が出るのは、ほとんどの場合、呼吸です。
深呼吸をさせなくても、整えようとしなくても、ある瞬間から、息が自然に下へ降りていく。
胸だけでしていた呼吸が、お腹や背中のほうまで広がると、身体は「安全だ」と判断し始めます。
呼吸が浅いとき、それは怠けているわけでも、気合が足りないわけでもありません。
身体が、緊張を保つ必要があると感じているだけ。
考えごとが多いとき。
気を張り続けているとき。
無意識に頑張り続けているとき。
呼吸は、静かに止まりやすくなります。
だから整いは、頑張って深呼吸することから始まりません。
今、どこまで息が入っているか。
どこで止まっているか。
それに気づくこと。
それだけで、身体は少しずつ、力を抜く準備を始めます。
自分の癖を知っていると、「今、浅くなっているな」と早めに気づけるようになる。
呼吸が変わると、身体の中心が戻ってきます。
中心が戻ると、整いは自然に始まる。
今日、できることはひとつだけ。
呼吸を変えようとしなくていい。
ただ、感じてみる。
それだけで、
もう整いの入口には立っています。
「しっかり休んでいるのに、なぜか回復しない」
そんな感覚を持ったことがある人は、少なくないと思います。
睡眠時間は取れている。
横になっている時間もある。
それでも、身体の重さが抜けない。
ヒーリング整体をしていると、この状態の人に共通していることがあります。
それは、身体は休んでいても、意識が休めていないということ。
頭の中で、次の予定を考えていたり、過去の出来事を反芻していたり。
止まっているつもりでも、内側では、ずっと動き続けている。
もうひとつ多いのが、「回復しなきゃ」という気持ちが強いこと。
早く元に戻らなきゃ。
この状態はダメだ。
ちゃんと休めていないのかもしれない。
そう思えば思うほど、身体は緊張を解きにくくなります。
回復は、コントロールしようとすると遠ざかります。
本来、身体は必要なタイミングで、勝手に整います。
でもそのためには、“今の状態でも大丈夫”という感覚が必要。
ヒーリング整体では、まず「何もしなくていい」状態をつくります。
呼吸が変わり、内臓がゆっくり動き出し、ようやく身体が、休んでいいと判断する。
休むことと、回復することは、同じではありません。
回復は、身体が自分で選ぶもの。
休んでも回復しないときは、身体が悪いわけでも、休み方が間違っているわけでもありません。
まだ、力を抜く準備が整っていないだけ。
今日できることは、回復しようとするのを、少しやめてみること。
それだけで、身体の反応は、変わり始めます。
整う、という言葉には「何かを足す」「頑張る」「変わる」そんなイメージがつきやすい気がします。
けれどヒーリング整体をしていて、実際に起きていることは、少し違います。
身体が整うとき、多くの場合、何かを“やめています”。
無意識に入っていた力。
止め続けていた呼吸。
考えすぎて張りつめていた意識。
それらが、ふっと抜けていく。
施術中、「今、何かしましたか?」と聞かれることがあります。
でも、その瞬間に起きているのは、新しい刺激ではなく、今まで続けてきた緊張が終わること。
身体は、ずっと頑張っています。
本人が思っている以上に、耐えて、合わせて、こらえています。
だから整うとき、まず起きるのは「脱力」。
何かを得るより先に、何かを手放す。
呼吸が深くなるのも、内臓が動き出すのも、力を入れた結果ではありません。
やめても大丈夫だと、身体が判断した結果です。
星を通してその人の思考の癖を見ると、「やめるのが苦手」な人ほど、身体に緊張が残りやすいことが分かります。
ちゃんとしなきゃ。
休みすぎちゃいけない。
止まったらダメ。
そうやって続けてきたものを、一度、終わらせる。
整うとは、新しい自分になることではなく、本来の状態に戻ること。
だから、頑張らなくていい。
整えようとしなくていい。
身体が何をやめたがっているのか。
それに気づけたとき、整いは、静かに始まっています。
マナクレラで星を扱うと話すと、「未来が分かるんですか?」と聞かれることがあります。
けれど私が星を使う目的は、未来を当てることではありません。
その人が、どんな思考の癖を持っているのか。
どんな場面で、無理をしやすいのか。
どんなタイミングで、心や身体が緊張しやすいのか。
星は、それをとても分かりやすく教えてくれます。
例えば、
頑張りすぎてしまう人。
考えすぎて止まれなくなる人。
人に合わせすぎて、自分の感覚を後回しにしてしまう人。
それは性格の問題ではなく、もともと持っている“反応のクセ”。
星を見ることで、「だからこうなるんだ」と理解できると、自分を責めなくてすむようになります。
施術の場でも同じです。
身体が緊張しやすい人には、理由があります。
思考が先に動きやすい人ほど、呼吸や内臓の動きが後回しになりやすい。
星でその傾向を知っていると、施術中の変化も、日常の過ごし方も、ぐっと扱いやすくなります。
「こうしなきゃ」ではなく、「こういう傾向があるなら、こう過ごせばいい」。
星は、心づくりのための地図のようなもの。
ヒーリング整体で身体に触れながら、星でその人の内側の動きを理解する。
その両方がそろうと、変化は無理なく、静かに起きていきます。
未来を知るより、今の自分を扱えるようになること。
それが、マナクレラで星を使う理由です。
ヒーリング整体について話そうとすると、説明が難しいと感じることがあります。
何をしているのか。
どうして変化が起きるのか。
効果は何なのか。
けれど実は、私自身がいちばん大切にしているのは、「何をするか」よりも、「どう在るか」という部分です。
施術の時間は、何かを足す時間ではありません。
整えようと頑張る時間でもありません。
むしろ、余計なものが引いていくのを、静かに待つ時間。
身体は、とても賢いです。
こちらが何かをしなくても、整う準備ができたとき、ちゃんと動き出します。
だから私は、無理に変えようとしません。
正解を押しつけないようにしています。
「こうなってほしい」という期待を持ちすぎないように。
ただ、今その人の身体に起きていることを、丁寧に感じ取り続けるように。
緊張している場所。
呼吸が止まりやすいところ。
氣が集まりすぎているところ、逆に、抜けているところ。
それらを「問題」として見るのではなく、「今の状態」として受け取る。
すると不思議なことに、身体のほうから、少しずつ変わり始めます。
力が抜ける。
呼吸が深くなる。
内側のざわつきが静まる。
治そうとしていないのに、整っていく。
私はこの瞬間に、いつも身体への信頼を思い出します。
ヒーリング整体は、何かを与える施術ではありません。
本来、身体が持っている力を、邪魔しないための関わり方を大切に。
その静かな変化を、私はこれからも、必要な人に届けていきたいです。
派手さはなくても、確かに、深く届くものとして。
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